このたびの4億2000万ドルの出資により、project44は輸送中の貨物をリアルタイムで可視化することにとどまらず、革新的なプロジェクトに当社のプラットフォームデータを活用し始めることができるようになりました。その一つは、CEOである私が個人的に非常に情熱を注いでいる製品なのですが、企業がサプライチェーンでの排出削減を達成するために、正確かつ認定された方法で炭素排出量を測定するという課題を解決できるよう支援することです。
気候変動に対処するべく、社会的責任の一環としてサステナビリティを採用する企業が増えるのに伴い、多くの企業がサプライチェーンにおける温室効果ガスの排出量、特に貨物輸送における化石燃料の使用に起因する炭素排出量を削減する方法を模索しています。
しかし、企業は物流から発生する温室効果ガスの排出量を明確に把握しなければ、炭素削減に向けた対策を講じることができません。これまで、サプライチェーンにおける排出量の把握は、企業が計算に必要な情報を持っていないため不可能でした。project44は、そのお手伝いをする準備ができています。
メタン、二酸化炭素、六フッ化硫黄などの温室効果ガスを含むサプライチェーン活動は、個々の企業の世界的な炭素排出量の60%を占めると言われています。これらは、GreenhouseGas Protocol(GHG)のScope3排出量に該当します。(Scopeの詳細については、ブログ「project44が企業の物流における温室効果ガス計測を支援する方法(英語)」をご覧ください。
現在、企業がモノを輸送する際に発生する二酸化炭素の量は、大まかに推測するしかありません。輸送時の排出量を把握するのは簡単なことではありません。まず、様々な輸送モードがあり、各モードごとに多くの異なる種類の機器が使用されますが、それぞれ独自の二酸化炭素排出量があります。この問題に対処するため、Global Logistics EmissionsCouncil (GLEC) は、企業がグローバルなマルチモーダル・サプライチェーンにおける炭素排出量を計算するための業界標準の方法論であるGLECフレームワークを開発しました。
しかし、その方法論に基づくモデルは、企業が実際に正確な出荷データを持たない限り、炭素排出量を測定する上で何の価値もありません。特定の出荷データを持つことで、企業はすべての輸送モードにわたって貨物輸送の炭素排出量を計算することができるようになります。そうすれば、物流における二酸化炭素排出量を測定、追跡、削減するために利用できる、信頼性の高い実用的な情報を手に入れることができるわけです。
企業は、政府、取締役会、そして最も重要な顧客からの高い目標や義務を果たすための厳しい課題に直面しています。Smart Freight Centerは、企業が2050年までに輸送時の排出量を80%削減する必要があると述べています。この目標を達成するために、企業は今すぐ行動を起こさなくてはなりません。
project44は輸送活動での炭素に関するインサイト(洞察)を含む炭素排出の可視化レポートをリリースします。この情報をもとに、企業はデータに基づいた意思決定を行うことができ、サプライチェーンの二酸化炭素排出量の削減に大きな成果を上げることができます。
環境に配慮するのは簡単なことではありません。しかし、二酸化炭素排出量を可視化するproject44の新たな取り組みは、企業が「グリーン輸送」を実施し、二酸化炭素削減目標を達成するためのデータを提供します。project44のチームは、企業がより環境に優しいサプライチェーンへの道を歩むための支援をすることを楽しみにしています。
project44の最新のテクノロジーへの取り組みについてはこちら(英語)を御覧ください。